2022年11月10日
【広告営業者向け】ベンツがほしい人には、その人の車庫にベンツを入れろ
今回は広告プロダクション・広告制作会社向けの記事。そのなかでも主に広告営業の領域だ。
因みに弊社(株式会社eR)のCEOである私、岩本は、コピーライターではあるが広告営業(アカウントプランナー)としてのキャリアを持つ。そのキャリアを生かして、今では広告プロダクションや広告制作会社で営業代行業務も行なっている。
営業パーソンなら一度は聞いたことがあるこのフレーズ。
「ベンツがほしい人には、その人の車庫にベンツを入れるのが一番説得力がある」
あれこれ御宅を並べるよりも、商品やサービスをもし自分が持ったり享受できるとしたらどんな気分になるのか、をストレートに“伝える”方が、説得力があり消費者は購入欲求につながるという、所謂営業の鉄則でもある。
しかし、
「我々は無形商材である広告を売っているのでそれはできない」
という声が聞こえてきそうである。
いやいや、考え方は同じ。
私、岩本の営業スタイルは、「私たちはこういうことができます」という説明は後回し。まずは雑談から入る。
もちろん、雑談してるように雰囲気をつくりながら、実はかなり集中して“聴いて”いる。
雑談しているときの方が、本音を引き出しやすいからだ。
雑談のような雰囲気で、取材のような精緻さでひと通り聴いた後、目の前の方が抱えている課題へアジャストしたオリジナルのアイデアを提案する。
それはプロダクトやデザインがなくてもできる。
ぼくの場合はコピーライター出身なので、その場でiPadやスケッチブックにアイデアのサムネイルを描く。それでベンツを自分の車庫に入れたらどんな絵柄になってどんな気分になるか、を伝えている。
サムネイルが描けない人でも無問題。
何か別プロジェクトやキャンペーンのベンチマークを、Pinterestとかで提示してベンツを車庫に入れた感を出せばいい。
もっと言うと、何も見せなくてもいい。私の営業時でいちばん多いのは実はこのパターンである。
つまり、同じような課題を抱えてソリューションしてきたこれまでの広告について語るのである。横浜スタジアムのブランディング、COGYのプロモーション、バンダイナムコゲームズのMVV、スタバのUSPなどなど。
そういう意味では、広告営業をする側は、色々な広告に触れてそのストーリーを常に把握しておく必要がある。
私は根っからの広告小僧であるため、自然とそれをしているところがある。というか、自然にできなければ、広告集めが苦痛となり、もしかしたら“向いていない”のかもしれない。
広告営業とは、先方の課題と自社のソリューションをいちばん先に見つけるいちばん先のクリエイターだと思っている。